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独立、起業直後に忍び寄る影② – 一緒にやりませんか?

①の続き

SNSに「システムエンジニア」と「独立/起業しました」と自己紹介文に書くと、
メッセージ機能を使ってコンタクトを取ってくる人たちがいます。

いや、こちらも独立したてで顧客や案件を探しているし、
コンタクトされることを期待してSNSを活用しようとしているわけですが。

経験上、ネットや電話を介してくる話はほとんどがハズレです。
アポを取って直接会って、関係を深めつつ相手を見極めてと、
とにかく時間をかけてふるいにかけ、信頼に足る顧客や案件を選り出していくトライアンドエラーの作業が必須です。

とはいえ、独立/起業したての時には経験も少なく、コンタクトの中に潜む危険に鈍感です。

例えば、こんな話がありました。

「非常に将来性のあるビジネスモデルを考案したのだが、
だが、システムの開発が必須で、自分にはその能力が無い。
ぜひあなたに手伝ってもらいたいので、検討してもらえないか」
という感じのが最初のメッセージ。

とりあえず話を聞きますよ、と返事をすると、
枚数だけ非常に多いが、要約すると
「国をまたぐECショッピングモールはまだ無いから、
これを作れば世界でナンバーワンになれる!」というだけの、
数字の根拠もない事業計画書を送ってきました。

当時はYahoo!や楽天が海外対応を始めていて、
Amazonの台頭も顕著だったタイミングなのにも関わらず、
「今から始めるビジネスなので、先に払うものが無いが、
絶対にうまくいくビジネスモデルだから、
そのリスクは、申し訳ないが自分と一緒に、あなたもかぶってほしい」。。。

この時点では、僕も無下にすることをせずに、
市場調査があまいこと、すでに大手が同様のサービスをしていること、
とはいえ、まだ食い込む余地が無いわけではないから、
市場調査と差別化のアイデアを考えてみてはどうか、と返したのですが、、、

返ってきた返事は、
「じゃあSNS機能と翻訳機能を入れればオンリーワン!
モールのプログラムもあなたのフルスクラッチのオリジナルでオンリーワン!
他がすでにやってても、2番手、3番手でも成功例はいくらでもある!
アイデアよろしく!」

えっと、それって要するに、
あなたはECショッピングモールやるよーと旗振るだけで、
手間もリスクも全部、僕が引き受けるって話じゃん!?

と指摘すると、相手は逆ギレして去っていきました。

以前の記事でも指摘しましたが、こちらに対して先にリスクを負わせようとする話は、基本地雷です。
上の例ではダメすぎるビジネスプランでしたが、
非常に魅力的であったとしても同じ。

本当に社長としての器量があるヤツは、
どんなリスクを負っても助けになりたいと思わせるほどのカリスマや信頼を持っているか、
身を粉にして、プライドを売り捨ててでも先に金を引っ張ってくるか。
それができるヤツです。

こちらにリスクを転嫁する時点で信用してはいけないと、僕は思います。

さて、続きは次回。
残念ながらまだまだ色々あったんだ、本当に(笑

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